NASDAQ100 3倍ブルとTQQQの違い
「NASDAQ100 3倍ブルは、TQQQと同じもの?」という疑問をよく見かけます。どちらも、ナスダック100の毎日の値動きの3倍程度を目指す商品です。3倍ブルの基準価額(運用会社の公表値)とTQQQの実の値を、3倍ブルの設定日の2020年10月23日から2026年10月1日まで並べました。
仕様(交付目論見書)
NASDAQ100 3倍ブル(大和アセットマネジメント): 2020年10月23日設定。NASDAQ100指数(配当込み、米ドルベース)の値動きの3倍程度を目指し、為替ヘッジを行います。信託報酬は年率1.22375%(税込)。信託期間は2029年10月22日まで。NISAの対象ではありません。
auAMトリプル・NASDAQ100為替ヘッジ無し(auAM): 2026年10月15日設定。NASDAQ100指数(米ドルベース)の3倍程度の値動きに、ドル円の値動きを加えた値動きを目指します(為替ヘッジ無し)。信託報酬は年率0.4334%(税込)。NISAの対象ではありません。設定から日が浅いため、下の比べには入れていません。
TQQQ: 米国に上場しているETFで、米ドルで値が付きます。
2020年10月に100万円を入れていたら(2026年10月1日の値)
- NASDAQ100 3倍ブル(円、為替ヘッジあり): 約370万円(年率24.3%、最大の下げ−80.7%)
- TQQQ(米ドル): 約475万円(年率29.7%、最大の下げ−80.1%)
- TQQQ(同じ日のドル円で円に直した値): 約714万円(年率38.8%、最大の下げ−77.4%)

3倍ブルは2021年12月の高値から2022年12月までに−80.7%下げ、底から高値に戻るまで2年9か月(2025年9月)かかりました。TQQQは底から2年7か月(米ドル)、円に直した値では1年5か月でした。
違いはどこから来るか
円で見ると、3倍ブルは約3.7倍、TQQQは約7.1倍になりました。3倍ブルは為替ヘッジをするので、ドル円の動きを受けません。TQQQの円の値と米ドルの値の比から、この期間にドル円はおよそ1.5倍になっていて、円で持ったTQQQにはその分が入っています。
3倍ブル(円・為替ヘッジあり)とTQQQ(米ドル)の年率の差は5.3ポイントでした。この差には、為替ヘッジの費用、信託報酬などの費用の違い、基準価額の日付のずれ(1営業日)が入っています。どれがどれだけかは分けていません。
ナスダック100の毎日の値動きを3倍にし、3倍ブルの信託報酬を引いて計算した値は、同じ期間で年率40.0%でした。3倍ブルの実の値はこれより15.6ポイント低くなっています。計算には、先物で倍率を持つ時の金利と為替ヘッジの費用が入っていません。
わかること
同じナスダック100の3倍でも、為替ヘッジの有無と費用で、6年の結果は大きく分かれました。一方で、最大の下げは3つとも−77〜−81%で、3倍の谷の深さは商品を選んでも変わりませんでした。
谷の深さを変えるのは、商品の選び方ではなく、攻めるべき時と守るべき時の判断です。下げの時期に持たないルールと組む考え方は「デュアルモメンタムとレバレッジ」にまとめました。
国内の3倍投信でも米国のETFでも、攻めるべき時と守るべき時の判断を毎月自分で計算するのは手間です。DM-Signalでは、その判定と過去の検証を、Webアプリでそのまま確認できます。シグナルは米国のETFで組んだポートフォリオのものです。
関連するガイド
TQQQとは ・ TQQQの2022年の暴落 ・ レバナスの比較 ・ 新NISAとレバレッジ型
3倍ブルは運用会社が公表する基準価額(円)。TQQQは配当込みの調整済みの値(米ドル)と、それを同じ日のドル円(JPY=X)で円に直した値です。月の値は各月の初めの値で、最初の点は3倍ブルの設定日です。基準価額の日付は日本の日のままで、米国の値動きとは1営業日ずれます。税・売買の費用は入れていません。