退職直後に暴落したら、取り崩しはどうなるか
書いた人: バム(DM-Signal)・公開 2026年10月31日
積み立ての時の暴落は、安く買えるので待てます。
取り崩しを始めた後の暴落は違います。下がった値で売って、生活費に使うことになるからです。
ここでは、5,000万円で退職し、毎月20万円を取り崩す場合を、2016年からの値動きで比べます。
前提
- 退職の時の資産は5,000万円、毎月の手取りで20万円(年240万円、始めの4.8%)を取り崩します。
- 比べるのは、(A) S&P500だけ、(B) S&P500 80%・デュアルモメンタム×3倍レバレッジ(DM-Signal)20%、(C) 70%・30%の3つです。BとCは年に1回、もとの割合に戻します。
- 税金も入れています。S&P500は売った分の利益に20.315%で、手取りが20万円になるように多めに売ります。デュアルモメンタムは控えめに「毎月の損益が全て確定する」として、その年の損益を通算して年末に払い、損は3年まで繰り越す形で数えました。
- 3倍レバレッジのETFはNISAの対象外なので、課税口座で持つ前提です。
退職の直後に暴落が来た場合
2020年1月に退職した場合は、すぐ後にコロナの暴落が来ました。2021年12月に退職した場合は、2022年の下げの直前です。
| 退職した月 | S&P500だけ | 80%・20% | 70%・30% |
|---|---|---|---|
| 2020年1月(一番少なかった残高) | 3,759万円 | 3,702万円 | 3,673万円 |
| 2020年1月(2026年8月の手元、税引き後) | 8,652万円 | 13,912万円 | 17,136万円 |
| 2021年12月(一番少なかった残高) | 3,953万円 | 4,175万円 | 4,268万円 |
| 2021年12月(2026年8月の手元、税引き後) | 6,550万円 | 7,924万円 | 8,665万円 |
退職した月 2020年1月(一番少なかった残高)
- S&P500だけ
- 3,759万円
- 80%・20%
- 3,702万円
- 70%・30%
- 3,673万円
退職した月 2020年1月(2026年8月の手元、税引き後)
- S&P500だけ
- 8,652万円
- 80%・20%
- 13,912万円
- 70%・30%
- 17,136万円
退職した月 2021年12月(一番少なかった残高)
- S&P500だけ
- 3,953万円
- 80%・20%
- 4,175万円
- 70%・30%
- 4,268万円
退職した月 2021年12月(2026年8月の手元、税引き後)
- S&P500だけ
- 6,550万円
- 80%・20%
- 7,924万円
- 70%・30%
- 8,665万円
注記: 5,000万円から毎月手取り20万円を取り崩した場合。各月の最初の取引日の値で数え、手数料・為替は入れていません。手元は2026年8月に全部売った後の金額です。DM-Signalの数は同じ期間を後から見て選んだ構成です。過去データでの検証(バックテスト)。将来の成績を保証しません。期間 2016-09〜2026-08(120 か月)。スタンダードプランの会員が今シグナルまで見られる「シン分身-激攻」。無料・ベーシックでは成績だけ見られ、シグナルはスタンダードプランから。
2020年のコロナの暴落は、デュアルモメンタムの月1回の判定より速く進みました。一番少なかった残高は、2〜3割をデュアルモメンタムにしても、S&P500だけとほとんど変わらず、わずかに少なくなりました。
2022年の下げはゆっくり進んだので、デュアルモメンタムが守りの資産へ移れました。一番少なかった残高は、S&P500だけより、2割で222万円、3割で315万円多く残りました。
その後の手元
暴落の後の戻りでは、デュアルモメンタムの増え方が効きました。
退職した月を2016年9月から2023年9月まで1か月ずつずらした85通り(取り崩しの期間が3年以上)の全てで、2〜3割をデュアルモメンタムにした方が、2026年8月の手元が多く残りました。一番少なかった残高が高かったのは、85通りのうち57通りです。
この期間で、資産が尽きた場合はありませんでした。
どちらを選ぶか
- 退職直後の急な暴落の深さは、デュアルモメンタムを2〜3割入れても浅くならなかった。月1回の判定では、速い下げの初めは避けられない。
- ゆっくり進む下げでは、守りの資産へ移れる分だけ減り方が小さかった。
- 取り崩しの年数が長いほど、増え方の差が効いた。
できないこと
- 判定は月に1回なので、急な下げの初めは避けられません。
- 税金は売った年にかかり、その年の所得や年金との兼ね合いで変わります。
- 過去の結果は、これから同じになることを示しません。
次の一歩
今月のBasic-DualMomentumの保有と比率は、登録なしで見られます。
今月の保有を見る → ・ デュアルモメンタム×3倍レバレッジとの比較を見る → ・ ガイドの一覧を見る →