デュアルモメンタムとは
デュアルモメンタムは、2つの「勢い(モメンタム)」を組み合わせる投資のルールです。Gary Antonacci が著書『ウォール街のモメンタムウォーカー』で広めました。
2つの勢い
相対モメンタム: 候補の資産を、過去の値上がりで比べ、強い方を持つ。
絶対モメンタム: 選んだ資産に、そもそも勢いがあるかを確かめる。勢いが無ければ、守りの資産に移る。
1つ目は「何を持つか」、2つ目は「持つか降りるか」を決めます。
やり方
判定は月に1回。月末の値で比べ、翌月はその判定のまま持ちます。毎日の値動きを見て売り買いを迷う必要がありません。
例: 2つのETFで考える
例として、米国株のETFと、米国以外の株のETFの2つを候補にします。
月末に、2つの過去の値上がりを比べ、強い方を選びます。ここが相対モメンタムです。
選んだ方に勢いがあれば、翌月はそれを持ちます。勢いが無ければ、債券などの守りのETFへ移ります。ここが絶対モメンタムです。
これを毎月くり返すだけです。

ETFで使う
候補は株式の指数のETF、守りは債券などのETFが一般的です。ルールが決まっているので、感情ではなく数字で乗り降りが決まります。
強みと弱み
強み: 長く続く下げ相場で、早めに守りへ移れる。
弱み: 月1回の判定なので、急な下げの初めは避けられない。降りた直後に戻ることもある。
買って持ち続けるのと何が違うか
買って持ち続ける(バイ・アンド・ホールド)は、上げ相場をすべて取れる代わりに、長い下げ相場もすべて受けます。
デュアルモメンタムは、長い下げの途中で守りに移るので、谷が浅くなりやすい。代わりに、勢いがころころ入れ替わる横ばいの相場では、乗り降りの遅れで取りこぼしが出ます。
どちらが合うかは、途中の谷の深さにどこまで耐えられるかで決まります。
レバレッジETFと組み合わせる
勢いが続く間だけレバレッジETFを持ち、勢いが切れたら降りる、という使い方もあります。レバレッジETFの弱点は深い谷と横ばいの減価です。降りるルールは、その2つに効きます。
DM-Signalでは、この組み合わせ(デュアルモメンタム×3倍レバレッジ)のポートフォリオの過去の検証を公開しています。2016年9月〜2026年8月の、売買をする各月の最初の取引日の値で、TQQQを持ち続けた場合の最大下落は−80.1%、スタンダードプランの「シン分身-激攻」のバックテストは−33.7%でした。比べの全体は、レバレッジの頁にまとめています。
デュアルモメンタムを自分で回すには、候補の値動きを毎月集めて比べる手間がかかります。DM-Signalでは、その判定と過去の検証を、そのまま使えます。
レバレッジETFを長く持つと何が起きるかは「レバレッジETFを長期保有すると何が起きるか」に、2022年のTQQQの谷は「TQQQの2022年の暴落」にまとめました。
よくある疑問
毎月、売り買いが必要ですか? — 判定は毎月ですが、判定が前の月と同じなら売り買いはありません。
毎日、値動きを見る必要はありますか? — ありません。見るのは月に1回、月末の値だけです。
下げを必ず避けられますか? — いいえ。月1回の判定なので、急な下げの初めは受けます。避けやすいのは、何か月も続く下げです。
個人でもできますか? — 考え方は公開されているので、ETFが買える口座があれば個人でもできます。毎月の判定を自分で計算する代わりに、シグナルを受け取る使い方もあります。
DM-Signal について
DM-Signal は、デュアルモメンタムのシグナルとバックテストを月1回届けるサービスです。仕組みと計算の詳しい説明は「仕組みと計算方法」にあります。
次の一歩
今月のBasic-DualMomentumの保有と比率は、登録なしで見られます。
今月の保有を見る → ・ デュアルモメンタム×3倍レバレッジとの比較を見る → ・ ガイドの一覧を見る →
関連するガイド
レバレッジETFを長期保有すると何が起きるか ・ TQQQの2022年の暴落 ・ TQQQ・QLD・デュアルモメンタムの比べ